Seasons Letter
#20
森の小屋暮らし
(秋編)
築30年の山荘をリノベーションした森の小屋「My Window」から、毎回、四季折々の日常風景をお施主さん自らがレターにしたため、お届けする連載シリーズ。今回のテーマは“美しい紅葉と名所めぐり”です。
気がつけばあっという間に師走になってしまいました。
2022年はとくに秋から冬への速度が一瞬でした。
軽井沢の秋は夏の長雨に比べて暖かったのに、例年より紅葉が10日位早かった気がいたします。
やはり標高1000mの地では、都会に比べ紅葉の色彩の奥深さが違います。
周辺の佐久や小諸など、ここより少し標高が低い場所と比べてもそのように感じます。
一言で紅葉といっても、毎年微妙に色彩が違うんですよね。
想像もつかない展開になるのが自然の常。
さて、2022年は? というと……、
去年は黄金色がとても印象的でしたが、今年は赤が強かった。
私の軽井沢ライフは会社員生活を一旦卒業しましたため、大きな変化がありました。
その日のためにオンデザインさんに、ここのリノベーションをお願いしていいたこともあり、
夏からは東京と軽井沢を2週間おきに行き来するようになりました。
じつはのんびりと過ごそうと思っておりましたのに……断捨離やお掃除に燃え結局ドタバタの日々。
とは言え、忙しくて行けなかった名所やレストランにも足を運びました。
ずっと行きたかったけど、実現していなかった石の教会、軽井沢教会にも参りました。
石の教会は、アメリカ人建築家であるケンドリック・ケロッグ。
自然との融合を目指す、オーガニック建築家とも言われています。
アプローチの驚きの構成もさることながら、太陽の動きによって差し込む光の表情が刻々と変わるよう意図されていますし、
浅間石始め素材の使い方はこの地にあるべき佇まいを感じました。
季節や時間を変えていて体感してみたい……また、行きたい建築と言えます。
レストランでは中軽井沢のイタリアン、レストラン「モデスト」へ。
ここは料理と空間性の関係、ホスピタリティまでもが素晴らしく人気の理由がわかりました。
そして誰かが雑誌ですすめていたラーメン居酒屋店「仔虎」にも。
ぱっと見、100種類以上のメニューがあり驚きでした。
コロナ感染もまだまだ続き、安倍元総理の事件や、ウクライナ侵攻、それによる物価高騰……、
気が休まることがない激動の2022年でした。
そんな中、軽井沢への移住も一段と拍車がかかっているようです。
都会と同じように文化レベルも高く、食も充実していて、ある意味至極便利な土地、軽井沢。
新幹線開通による恩恵で都市部の便利性と自然豊かな時間を過ごせるこの地は、無二の場所かもしれないとつくづく思います。
最近、近くにもう一軒、アトリエが欲しくて不動産屋さんを回りました。
土地の高騰に驚きつつ、これからも土地巡りを続けてみようと思います。
今日も雪景色の中、テラスに置いた穀物のご飯を鳥たちがついばむ姿を見て
本当に静かな時間を楽しんでおります。
autumn.2022
過去のレターはこちらから。
森の小屋暮らし #19
森の小屋暮らし #18
森の小屋暮らし #17
森の小屋暮らし #16
森の小屋暮らし #15
森の小屋暮らし #14
森の小屋暮らし #13
森の小屋暮らし #12
森の小屋暮らし #11
森の小屋暮らし #10
森の小屋暮らし #09
森の小屋暮らし #08
森の小屋暮らし #07
森の小屋暮らし #06
森の小屋暮らし #05
森の小屋暮らし #04
森の小屋暮らし #03
森の小屋暮らし #02
森の小屋暮らし #01
竣工時の模様は、こちらよりご覧いただけます。