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オンデザイン論
#01 シェアハウスから考える。

text :hanako yashiro
photo:mayu kawakami

 

まずは、シェアハウスものさしから…

矢代 インターンの3ヶ月間、シェアハウスの調査をしていく中で、シェアハウス経験者の先輩方からお話をうかがう機会がたくさんありました。ただ、シェアハウス未経験者からお話を伺う機会はなくて、未経験者からシェアハウスという独特な暮らし方がどう見えるのかずっと気になっていて。
だから今回は濱本さんにお願いしました! よろしくお願いします。

濱本 よろしくお願いします!

矢代 まず、私が作成した「シェアハウスものさし」を濱本さんにも書いてもらえませんか?
先輩方のリアルなシェアハウス生活の様子をうかがう中で、シェアハウスの魅力は不動産の物件情報だけでは語れないと気付いて……。このものさしは、自分の性格や生活スタイルに合ったシェアハウスを見つける新しい手段として作ったものです。

濱本 はい!

濱本さんのシェアハウスものさし

濱本 シェアハウスには住んだことないけど、じつは中学1年生の時に学生寮に住んでいて……。その時はすごく楽しかった。

矢代 じゃあ、シェアハウスのような共同生活はそんなに苦ではないですか?

濱本 それが大人になって変わってきたなと思っていて。大人になってから友だちを作るハードルが高く感じて……。学生の頃はそのハードルをあまり感じていなかったから、シェアハウスを楽しめたと思うけど、今は昔より前のめりになれないところがあります。

矢代 でも、濱本さんのものさしを見ていると、どちらかっていうと空間よりも人と賑やかに過ごすことに価値を置いている印象があるのですが…。

濱本 シェアハウスに限らず、 わいわいするのは好きなほうです。 だから、空間よりも人と過ごすほうにちょっと重きを置いているかも。

渡邉 濱本さんのものさしを「やしろものさし」と比較すると……、「基地とか西大條さんが住んでいるシェアハウスとかは、濱本さんも住めると思います!」っていう使い方ができるものさしです!笑

「オンデザインの知らないシェアハウスの世界」p.13よりやしろものさし

 

シェアハウスに必要なのはキーマン…?

渡邉 濱本さんがシェアハウスに対して思っている良いところと悪いところを聞きたいです。

濱本 水谷基地だったら塩脇さん、横浜アパートメントだったら川口さん、みたいにキーマンがいるシェアハウスはすごい楽しそうだなと思ってて。

渡邉 コミュニケーターみたいな人がいてほしいってことですか?

濱本 大人になってから主体的に友達作りに行く姿勢ではなくなってきたからこそ、周りを巻き込んで、イベントとかで人が集まれる環境作りをしてくれるコミュニケーターが自分には必要だなと思っています。 みんなと賑やかに過ごしたいっていうことに重きを置いてるからこそ、コミュニケーターの存在をすごい重要視しているのだろうなって思います。

矢代 シェアハウスにキーマンが必要というのは面白いですね。今までの経験者のお話の中では、あまり出てこなかったワードです。

濱本 子どもの頃だったら、キーマンがいなくても「コンビニ行こうぜ!」ぐらいで、それだけで楽しかったのが、大人になってそれだけじゃ満足できなくなったというか。

渡邉 やっぱり、シェアハウスはただ暮らすだけではなくて、コミュニケーションとかプラスαを求めて住んでる人っていうのが大半なので、その辺は重要ですよね。

濱本 知らない土地の横浜に来たからシェアハウスに興味をもっているけど、生まれ育った地元で仕事をしてたら、こんなにシェアハウスに興味をもってなかったかなと思う。オンデザインの影響もあるのかもしれないけど、べつにシェアしなくても、友達が近くにいるしと思いそうな気がして。

渡邉 結局、何を求めるかってことですね。

矢代 濱本さんは「人」を求めてるんですね。

濱本 渡邉さんは何を求めてたの? 

渡邉 コミュニティが欲しかったこと以外に、家賃を抑えたかったことと…、あと、シェアハウスや集合住宅を設計したくて。なによりシェアの考え方がすごく好きだったので体験してみたいと思いました!

「オンデザインの知らないシェアハウスの世界」p.05より渡邉さんのものさし

矢代 シェアハウスに住んで、設計に生かしたいとか、シェアの実感値を持ちたいとかはオンデザインで働く人ならではの理由ですね。

渡邉 前に住んでいたシェアハウスの時は、やっぱり遠くからひとりで来たこともあって友達が欲しいという理由もありました。他人が身近にいることに価値を感じて住んでる人が多いんじゃないかなっていう気がする。