update

新連載!
往復書簡 #01
家を持つことに
なったキッカケ

photo:akemi kurosaka、rie yanai(letter) illustration:rie yanai

 

introduction 

梁井さんと萬玉さんは、
ともにオンデザイン入社10年目の30代建築家。
プライベートでは夫婦共働きで、
子育てしながら建築と向き合う多忙な日々を送っています。
そんなふたりは偶然にも現在、自邸を建築中。
家のプランは、梁井さんが戸建住宅、
萬玉さんはマンションのリノベーション。
それぞれ違ったコンセプトのもとで
家づくりに向き合っています。
そこで、BEYOND ARCHITECTUREは、
彼女たちの近況を往復書簡にして
伝えあう連載をスタート。
今後、手紙を通じて建築への思いや、
女性として、
また母としての考えなどをしたためてもらいます。
はたしてどんなエピソードが飛び出すか。
第一回目は、
梁井さんから萬玉さんへの便りです。

萬玉さん(右)、梁井さん(左)

 


 from yanai   to mangyoku 

 

まんちゃんへ 

こんにちは。いつも仕事場で顔を合わせる人に改めて手紙を書くというのは、なんだか気恥ずかしいような、不思議な気がします。

まんちゃんと私もオンデザインに所属して10年くらい経ちました。その間オンデザインも成熟したチームになってきましたが、最近は、今と違った熱量が満ちていた初期のころをなつかしく感じることもあります。

この10年でプライベートでもたくさんの変化がありました。私は結婚をして子どもが生まれて、自分がこんなふうになるなんて想像できなかったな。 先日、まんちゃんも自宅の計画をしていると聞いて、私たちもそんな年になったんだなぁと感慨深くなりました。

お互いたくさんライフイベントを経て、今回家を持つことになったと思いますが 、まんちゃんは何がキッカケで自宅の計画をしようと思ったのですか?

私はというと、「建築家たるもの死ぬまでに自邸を設計する!」という夢を学生時代から抱いていたのもあるけど、恥ずかしながら実際の理由は現実的なことばかり。今の自宅が子ども2人だと手狭なこと、家賃を払うならローンを払ったほうがいいと思ったことなどいろいろ。

家族構成(イラスト:梁井理恵)

でも、いちばんは我が家は共働きなので 、子どもが小学校にあがって、放課後に何かあれば実家に駆け込めるとこに定住したいというのが大きい理由でした。今回、私の実家の近くに家を建てることに賛成してくれた旦那さんにはとても感謝しています。

庭を楽しみたかったことや、将来的にほかの家族と一緒に住むようなことにも対応したいと思っていたので、このタイミングで希望していたサイズの土地が見つかったのは幸いでした。

立上り型枠

敷地の高低差を調査している私

更地時

広い敷地を呆然と眺める私

型枠工事

さて、我が家は基礎の打設が終わりました。2月ごろ竣工する予定で工事が 進んでいます。ちょっと遠いですが現場も見に来てほしいです。まんちゃんのご自宅の計画はどの段階ですか? 
そちらの現場も拝見したいです。計画中の建物のこともお手紙の中でやりとりできたらいいなと思っています。

ではでは。お返事たのしみにしています!

近況をしたためる梁井さん

 
次回は、萬玉さんから梁井さんへの往復書簡です!  📪

 

profile
梁井理恵 rie yanai

1983年生まれ。神奈川県出身。2002年、恵泉女学園高等学校卒業。2009年、首都大学東京修了。同年、オンデザイン所属。これまで、「FIKA」「軒下と小屋裏の家」などを担当。