Talk Log #01
はたらきかた
ダイバーシティ
THE BAYS「CREATIVE SPORTS LAB」にて行われたトークイベントに参加してきました！
5月15日、リクルート働き方変革推進部よりエバンジェリストの林宏昌さん、solso代表齊藤太一さん、ハマのトウダイ共同代表の岡部祥司さんが登壇した、トークイベント「はたらきかたダイバーシティ」が行なわれました。
まずはゲスト3人の自己紹介プレゼンテーションから
主に企業からオファーされる「働き方変革」のコンサルタントとして活躍する林さんは、労働人口の減少といった状況を参照しながら、1960年代以降からは随分様変わりした日本の企業と属する個人の働き方の現在を解説。
いま企業には生産性を担保しながら、働く人のライフステージに対応できる環境づくりが求められています。男性が長時間働くことで生産性を担保してきたこれまでは、従業員に合わせた働き方は必ずしも企業の業績にはつながらない、と考えられてきました。
しかし現在ではいつでも・どこでも・可能な時間に働くことや、そういった希望を持つ人をいかに従業員として取り入れ企業のイノベーションにつなげるか、が求められるようになってきた。それが働き方変革だと語ります。
普段は緑に囲まれて生活しています、という斉藤さんは、solsoの代表として自然の中で暮らす人の生活とサステナビリティを提案しています。商業施設やオフィスの空間プロデュースのお仕事では、ふとした時に触ってしまうくらいに緑が近くにある環境を作ることを心がけ、屋内であっても花が咲く、色彩が豊か、香りがする、といった五感を刺激する植物を積極的に取り入れているそう。
沢山の人に自然の良さを知ってもらいたい、けれど、難しい言葉で伝えてしまうのは勿体無い。自然に自然を感じてもらう、グリーンを取り込んだライフスタイルを川崎市宮前区にある森のようなオフィス「SOLSO FARM」から発信したところ、多くの注目を集め、いまでは観光地のようにたくさんの人が訪れています。
岡部さんは10年間竹中工務店に勤め、独立。ウェブサイト制作会社を始めた傍らNPO法人ハマのトウダイを立ち上げました。ハマのトウダイでは「ジブンゴト化」「やってみよう」をテーマに、行政や地域の方と連携して、都市の中でのアウトドアアクティビティの幅を押し広げる活動をしています。横浜市の職員達と市役所の敷地内にテントを建ててアウトドアオフィスをつくってみたり、普段はキャンプができないような公共空間でキャンプをしてみたり。
GO WILD（ジョンJ.レイティ著）を引き合いに出しながら、そもそも人間の五感や発想力が発揮されるのは体感的な心地よさや楽しさがあってこそ。人間の体の仕組みと働くことを近づけて考える必要性にみんな気づき始めた、だから働き方変革が注目されるのではないか、と投げかけました。
働き方が変わるとオフィスの意味も変わる
続くディスカッションではゲストコメンテーターのNOSIGNER太刀川瑛弼さんと横浜DeNAベイスターズ木村洋太さんを交えて、さまざまな質問が飛び交いました。林さんは企業内で働き方改革を実践してきた中で、労働時間を短くして得られた時間を個人の活動・経験を豊かにすることに使う、それこそ企業のイノベーションに必要だと強く仰っていました。
リモートワーク化、働ける時間に働くというスタイルが進むと、オフィスに集まる意味が「作業をする、居なくちゃいけない」から「良い発想を促す、会話をしたい、必要だから来る」に変わり、コミュニケーションの質を高めるためのオフィス空間が求められるようになります。これは環境に対する斉藤さん、岡部さんの意識にも通じます。
斉藤さんは自然の中にいる状態がいちばんクリエイティブにいられる、と語ります。忙しく働いていても、美味しいものを食べられて、家族や友達といられて、五感がはたらく余裕があること。自身が実践して、いいと思ったことを体験してもらうことでお客さんへ広げていく姿がとても印象的です。
また、家具等でCREATIVE SPORTS LABの空間づくりにも携わった岡部さんは、テントの中やアウトドアチェアに座ること等、少しのふるまいで人の上下関係や知人他人の関係が揺らいでコミュニケーションが生まれる、そんな状況を作っていきたいと話します。
多様化の中で「自分はどうしたい？」という小さな選択ができる・しなきゃいけない時代になりつつある現代。
働き方も「自分らしさ」を考えられる時代になったとも言えます。ゲストやコメンテーターの方だけでなく、参加した人達それぞれに考える1時間半となりました。
