update

【グッドデザイン賞受賞】
オンデザインが手掛けた
4つのプロジェクトが選ばれました!

オンデザインで設計を行った、「まちのような国際学生寮」「TOKYO MIDORI LABO.」「Dance Base Yokohama」「VIVISTOP – 柏の葉 -」の4つの施設が、2020年度グッドデザイン賞を受賞しました。
また、そのうちの2案件が、とくに優れた100件とされる「グッドデザイン・ベスト100」に選ばれました。

受賞に際して、プロジェクトにご協力いただいた多くのパートナーのみなさまや、日々ご利用いただいているお客さまに感謝いたします。

今回、受賞しました4つのプロジェクトを以下に掲載しましたので、是非ご覧いただけますと幸いです。



まちのような国際学生寮 (戸建て〜小規模集合住部門)

住む人ひとりひとりの個性に期待し、集まって住む悦びを再考したい。この建築は、異なるバックグラウンドを持つ学生が国内外から集まり、共同生活を通して交流し学ぶ国際学生寮である。日常の中で育まれる「持続可能な交流のかたち」をテーマに、個が集合し、郡となることで生まれる、ひらかれた生活環境(共用部)の創造を目指した。

https://www.kanagawa-u.ac.jp/campuslife/living/akademeia/

評価コメント
この作品は、大学の国際化に伴って最近増えつつある国際学生寮の1つだが、学生らの交流を本気で考え、それが共用空間のありようさえも変えたという意味で注目に値する。4層吹き抜けの共用空間の踊り場には「ポット」と呼ぶ、10㎡程度のシェアスペースが19か所も設けられ、それらが立体路地の様に重層的に散りばめられている。狭い個室よりそれらの場所に居た方がずっと楽しいと思わせる空間構成は巧みで、今後の寮のあり方に一石を投じるに違いない。コロナ禍で住まいのあり方が見直されるようになったが、学生寮も然りである。そんな今を「予見」していたかのような先見性も感じられる作品である。

受賞発表ページ:https://www.g-mark.org/award/describe/50808?token=FDknN2jMlg



TOKYO MIDORI LABO.  (産業のための建築・空間・インテリア部門)

植物を軸に異なる分野で活動する4社が集まり、日本橋浜町をフィールドに「都市における緑」を再考、実験、発信するための拠点施設。オフィス機能に加え、飲食店・屋上菜園・温室・テラス・キャットウォークなど多様な街との接点を設え、効率性合理性からでなく、働くことをフィジカルに捉えなおした地域コミュニティ共生型のオフィスデザイン。

https://tokyomidorilabo.jp/

評価コメント
日本橋浜町に緑のコミュニティを作りたいという地元で20年以上前からこの地にビルを持ち、地域の街づくりに力を入れてきた安田不動産の思いが詰まったプロジェクトである。その計画を実現するために地域の緑の管理も行っているDAISHIZENがテナントとして入る前提で進めらたテナントビルは縦動線が建物外周に巻きつき、緑と人が一体的に建物を彩利、この街のシンボルとなっている。クライアントの取り組み、それに呼応して魅力ある建築が生まれており、プロジェクト全体が高く評価された。

受賞発表ページ:https://www.g-mark.org/award/describe/50909?token=UYYRS360v6


DANCE BASE YOKOHAMA 教育・推進・支援手法部門)

旧帝蚕倉庫(1926年建設)の復元建築物を利用した地域文化施設、ダンサーのための家「ダンスハウス」(プロフェッショナルなダンサーのクリエイションの場であり、市民にとってはプロセスを見学できる場であり、他ジャンルのアーティストやクリエーターのコラボレーションの場であり、ダンスやパフォーミングアーツのアーカイブの場である)

https://dancebase.yokohama/

評価コメント
ダンス活動に取り組むプロフェショナルのための環境として、歴史ある復元建築物に設けられた地域文化施設である。関係者の国際的な交流の場となることや、他分野との交流、次世代の表現者の育成、コンテンポラリーダンスと社会との関わりを問う活動など、幅広い活動の目的のもとに誕生した。オープンな実験場でもあり、ボックスインボックスの構成とされた空間も、本施設の活動特性をふまえた魅力的なデザインとなっている。設立後間もないが、従来にはなかった役割を担う文化施設の可能性は大きく、今後への期待を込めての評価となった。

受賞発表ページ:https://www.g-mark.org/award/describe/51176?token=1YX3VoMloL


VIVISTOP – 柏の葉 – (公共の建築・空間部門)

子どもが自らの手で空間をリニューアルするプロジェクト。本来リニューアルのプロセスは、デザイン→設計→解体→施工というプロセスだが、今回は机上でデザインを描くのではなく「野焼き」すなわち空間を空っぽにする(解体)ところからスタートし、1/1で子どもが自らデザインを進め、それを元に設計→施工というデザインを参加型にする実験。

https://kashiwanoha.vivita.club/

評価コメント
空間をつくるときのプロセスを大きく変化させたプロジェクトである。子どもたちが原寸大で空間を提案し、それを設計に反映させながら施工する。プロセスを変化させたからこそできあがる空間だといえよう。重要なことは今後の運営だろう。空間が実現するまでのプロセスがユニークだったからこそ、運用開始後のマネジメントもまたユニークになった、ということになるのが望ましい。空間に必要なコーディネーターや、活動を促進させるツールなど、空間づくりのプロセスのなかで発見した重要な要素がすでに見えているはずだ。今後の展開に期待したい。

受賞発表ページ:https://www.g-mark.org/award/describe/51015?token=gGtE08YnHR

 

 

 

2020年度グッドデザイン賞の受賞に際して、今年はオンラインでのイベント『GOOD DESIGN SHOW 2020』が101日~1130日の期間に開催されます。ぜひご覧ください。
http://promo.g-mark.org/

<グッドデザイン賞とは>
グッドデザイン賞は、1957年に創設されたグッドデザイン商品選定制度を発端とする、日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の運動です。これまで55年以上にわたって、デザインを通じて日本の産業や生活文化を向上させる運動として展開され、延べ受賞件数は39,000件以上に上ります。今日では国内外の多くの企業や団体などが参加する世界的なデザイン賞です。グッドデザイン賞受賞のシンボルである「Gマーク」は、優れたデザインを示すシンボルマークとして広く親しまれています。


関連記事
「まちのような国際学生寮とは?」(神奈川大学国際寮内覧会レポート)
「参加型って何だ?」(VIVISTOP柏の葉リニューアル Project Story)